どうも!サラリーマン投資家のふみーです。
趣味の銘柄検索をしようと証券会社のスクリーニング機能を使って、
・配当利回り4%超
・自己資本比率40%超
と調べていたところ、気になる銘柄を発見しました。
その銘柄は【ミクシィ(2121)】です!
ミクシィの配当利回りは5.71%、自己資本比率87.4%と高配当投資家にとっては中々気になる存在です!(6月21日時点)

ミクシィって昔流行った日記みたいなサービスだよね?

そうそう。
他の人が自分の日記を見たことが分かる『足あと』機能とかあったよね。
私も大学生時代に少しだけ利用していたSNSサービスですが、
最近はLINE、Facebook、Twitterが主流でほとんど名前は聞かなくなりました。
あまり日々の生活でミクシィに触れる機会が無いので、
この機会に直近の決算内容、配当、優待、財務内容を徹底的に調べ、
投資先として魅力的な銘柄なのか調べてみました!
調べた結果をまとめると、
配当、優待….〇
☞優待は無いが超高配当!ただし、配当性向は高めなので減配リスクあり。
成長性…×
☞業績は下降傾向。モンスト依存からの脱却が急務。
安定性…◎
☞自己資本比率、有利子負債比率、キャッシュフロー計算書は問題なし!
収益性…△
☞ROEは同業他社よりも高水準だが、営業利益率は下降傾向!
完全な私見ですが、それぞれの評価をまとめています。(◎、〇、△、×で評価)
詳細は下記で解説しますね。

それでは行ってみましょう。
目次
ミクシィってどんな会社なの?
現在はゲーム会社の側面が強くなっています!
看板のスマホゲームは「モンスターストライク」の開発・提供による課金売上と広告収入で稼ぐビジネスモデルです。

スマホゲーム全くやらないけど、ミクシィがモンストで当てて業績を回復させたってニュースは記憶があるな。
事業内容を分類すると、
エンターテインメント事業
ライフスタイル事業
そして今期よりスポーツ事業を追加し、この3つの事業で収益を拡大していく戦略です。
また2020年6月16日に発表されたマザーズから東証一部に上場変更したニュースは話題になりましたね!

ミクシィのホルダーにとってはBIGニュースだったんでしょう!
こんなミクシィを直近の決算資料からもう少し深堀してみましょう!
直近の決算内容は?
ミクシィの決算期は3月。2020年5月に発表された2019年度決算を見ていきます!
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
売上高は2018年度に比べて△22.1%、当期純利益は△59.6%と大幅な減収・減益です。

厳しい決算だったんだなー!
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
事業別に見ると、
エンターテインメント事業の売上が大半を占めており、ライフスタイル事業の業績への影響は軽微ですね。
エンターテイメント事業を支えているのは『モンスターストライク』。
2013年からサービス開始したスマホゲームです。
流行り廃りのスピードが速いゲーム業界において、いまだにモンストが収益の柱になっているのは凄いなと思う一方で、モンストに依存し過ぎた収益構造は中々のリスクだなとも感じます。

他に看板商品がもう2~3個あると安心なんだけどね。
ちなみに決算資料にはモンストの利用者に触れているページがあったのでご紹介します。
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
日本だけでなくアジアにも進出しているんですね!
モンストの利用者数は2020年4月時点で5,300万人と増加傾向です。
恐らくダウンロード数でカウントしているのだと思いますが、
当然これら全ての人がアクティブユーザーであるとは限りません。
収益構造としては実際にプレーしてもらいゲーム内で課金してもらうことで得る収益が大きいため、
ユーザーが『モンストって面白い!』と熱狂するサービス展開や新規ユーザー獲得が課題となりますね!

うちの奥さんにモンスト体験してもらおうかな。
で、感想を聞いてみたい。
2020年度の取り組みと株主還元方針は?
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
現在のエンターテインメント事業とライフスタイル事業に加えて、
スポーツ事業を第3の柱に据えるようです!
市場規模が拡大している公営競技関連事業への投資を通じて、新規事業を育てていく意気込みは素敵ですね!
ただし厄介なのは新型コロナウィルスの影響による客足減。
今後得意のオンラインサービスを利用して、いかに収益に繋げられるかが鍵となりそうです!
2020年度の業績予想を見てみましょう。
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
売上はモンストの減収を織り込んで前期比△10%、当期純利益は△40%です。
かなーり保守的に見積もっているのか、相当モンストの落ち込みがやばいのかのどちらかですね。
続いて株主還元についてです。
出所:ミクシィ 2019年度決算資料
2020年度の配当予想は110円です。
6月22日時点のミクシィの株価は1,927円なので配当利回りは5.7%です。
かなりの高配当ですね!
ただし、当然配当の原資は会社の利益から出るものなので、
減益基調のミクシィがこのままの水準の配当を維持するのは少々厳しいでしょう。
現に2015年度以降、配当は下落に転じています。
更にミクシィの株価が下落している点も高配当になっている要因ではあります。
出所:マネックス証券 ミクシィチャート
慎重に投資を検討する必要がありますね!
尚、配当に次いで重要な自己株式の取得は見送りのようです…

値動き荒め~。

うーん…配当性向高めだねー!
配当性向が高いと減益した時の減配リスクが高いため、この数値は低い方が良しとされています。
ミクシィが今後安定的に配当を支払っていくためにも、モンストの復活と新たな事業の育成がカギになりそうですね!
ミクシィの株主優待は?
ミクシィはなんと、なんと、なんと…
株主優待は実施していません。(笑)

『モンスト課金無制限!』みたいな株主優待だったらプレーするのに(笑)
ミクシィの財務指標をチェック!
ミクシィの財務指標を『成長性』、『安全性』、『収益性』の観点で分析してみます。
成長性
売上高
2014年から2015年にかけての飛躍がすさまじいですね!
売上高は約9.2倍。

モンストのヒットは恐るべし!。
その後2016年にピークをつけて右肩下がりの状況です。
営業利益
2007年から見るとなんだかんだで毎期黒字を確保しています!
ただし、2016年にピークをつけた後に売り上げに比例して利益も減少傾向です。
以上、売上高、営業利益の状況を見ると
成長銘柄とは言えず、どちらかといえば衰退中銘柄だと言えそうです。

当然、第二のモンストが誕生したら話は別ですよ。
安全性
次に企業としての安定性を財務指標で見ていきます。
自己資本比率
自己資本比率
返済不要の自己資本が総資本に対して何%あるのか図る指標。
自己資本比率が高ければ安定、低ければ不安定な経営をしていると言える。
自己資本÷総資本×100
ミクシィの自己資本比率は87.4%。(2020年3月16日時点)
間違いなく安定銘柄です。
借入金が多いと急な事業環境が悪化した際に資金繰りが厳しくなりやすいですが、
その点はミクシィは安全ですね。
有利子負債比率
有利子負債比率
返す必要のある借金が自己資本に対して何%あるのか。
値が低い方が経営が安定していると言える。
有利子負債÷自己資本×100
2020年3月決算の情報から計算すると有利子負債比率は0%です。
なんと有利子負債は0でした!
様々な銘柄分析を行っていましたが有利子負債0は初めて見ましたね!
最後はキャッシュフロー表を見ていきましょう。
キャッシュフロー表
現金の増減とその理由を示す役割があり、現金の流れが把握できる財務諸表である。
大きく営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー、現金の項目で構成されている。
2007年から見ると営業キャッシュフローは全て黒字ですね。
営業で稼いだ利益がしっかり現金として入ってきている状況ですね。
ただし、1点気になる点があります。
それが2020年のフリーキャッシュフローのマイナスです。
営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを引いて計算されるフリーキャッシュフローですが、-128億円とかなり大きな数字となっています。
この原因を探るために決算短信を見ていくと、こんな記述がありました。
出所:ミクシィ 決算短信
有形固定資産、投資有価証券の取得による支出が139億円、子会社株式の取得が158億円です。
子会社株式の取得は今期の特殊要因ですので、一時的なフリーキャッシュフローのマイナスであると判断できますね!

営業で稼いだお金を将来の投資に回していることが分かりましたのでミクシィの今後の動向に注目ですね!
以上、自己資本比率、有利子負債比率、キャッシュフロー計算書を見る限り経営状態は盤石ですね。
収益性
代表的なROEという指標で見ていきます。
ROE(自己資本利益率)
自己資本をいかに効率気に運用して利益を出したか図る指標。
一般的には10%~20%が優良企業とされている。
当期純利益÷自己資本×100
ミクシィのROEは5.99%という数値になっています。
これだと分かりにくいので、同規模の売り上げをあげている競合他社と比較してみましょう!
サイバーAの2.11%、DeNAの-22.75%と比較するとミクシィのROEは最も高い水準です。
このゲーム業界では効率的に利益が稼げていると言えそうです。
営業利益率も見ていきましょう!
営業利益率
売上高に占める営業利益の割合。本業で儲ける力を図る指標。
営業利益÷売上高×100
青線が営業利益率の推移ですが、ムラがありますねー(笑)
2015年をピークにスキー場の上級者コースのように直下行に落ちています。
この辺りは一抹の不安を感じますねー…
以上、ROEは業界他社に比べて高いものの営業利益率は右肩下がりのため、
収益性は落ちてきている状態であると言えそうです。
まとめ
本日はミクシィの2019年度の決算内容、配当、優待、財務諸表をまとめ、
投資先として魅力的な銘柄なのか調べてみました!
完全な私見ですが、それぞれの評価を以下にまとめさせていただきます。(◎、〇、△、×で評価)
配当、優待….〇
☞優待は無いが超高配当!ただし、配当性向は高めなので減配リスクあり。
成長性…×
☞業績は下降傾向。モンスト依存からの脱却が急務。
安定性…◎
☞自己資本比率、有利子負債比率、キャッシュフロー計算書は問題なし!
収益性…△
☞ROEは同業他社よりも高水準だが、営業利益率は下降傾向!
総合的に見ると投資する上で慎重な判断が必要な銘柄であると考えます。
夢やロマン、第二のモンストを期待するなら十分ありですが、
私は安定銘柄を長期保有して配当をもらい続けるスタイルですので、
業績にムラがあり、低迷中のミクシィの投資はパスします。

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